- 法人化
不動産賃貸業を法人化するメリットとは?適切なタイミングや手順を解説
2024年12月2日
2024.01.09
今回は「法人口座の開設」について解説していきます。
実は法人化をするうえで、法人口座の開設でつまずいてしまうケースは非常に多いです。
普通口座と比べて手続きが難しく、審査も厳しいため、会社を設立したのになかなか法人口座を開設できない法人が多数いるんですね。
そこで今回は法人口座について、「開設すべき理由」、「金融機関の選び方」、「法人口座開設の手順」などについて解説していきます。
法人化を考えている、もしくは法人口座を開設できなくて困っているという場合は、ぜひ参考にしてください。

法人口座とは、法人の名義で開設する銀行口座のことです。
法人には法律上で別人格を与えられているので、その人格の名義で銀行口座を開設するわけですね。
ちなみに法人口座の開設は法人にとって、必ずしも必要ではありません。
たとえば法人があなた個人の銀行口座を使って事業をすることもできます。
ただのちほど記事内で解説しますが、法人にとって法人口座をつくるべき理由(メリット)は大きいため、会社設立とともに法人口座を開設するのが一般的です。

法人口座を開設すべき理由(メリット)には、以下のようなものがあります。
これらの理由があるからこそ、「法人化するなら法人口座をつくった方が良い」と言えるわけです。
それでは、1つずつ解説していきましょう。
法人口座を開設することで、社会的な信用を上げることができます。
とくに取引先に振込先を告げるさい、個人口座だと先方に不安を与えてしまう可能性が高いです。
また税務署からのイメージも、個人資金と法人資金をしっかり分けているかどうかという観点から、個人口座より法人口座の方が良くなると考えられます。
このように法人口座を開設することで、取引がスムーズに進みますし、税務署の印象も良くなる可能性が高いと言えるわけですね。
法人口座を開設すれば、会社のお金を把握しやすくなります。
お金の流れが法人口座に集約し、通帳を見ればお金の動きが一目でわかるようになるからです。
それこそ法人口座の通帳を眺めるだけで、無駄な支出やおかしなお金の流れが見つかることもあります。
一方、プライベートにも使っている個人口座を使っている場合は、法人にかかわるお金の流れだけを抜き出すのも一苦労です。
その点法人口座があれば、プライベートの支出と法人の支出をきっちり明確に分けられます。
そういった点でも、法人口座をつくるメリットは大きいと言えるでしょう。
法人口座を開設しておくことで、資金調達がやりやすくなります。
金融機関から融資を受けるさいに、法人口座の方が「信用」、「返済能力の有無」という点で評価が高いからです。
また融資の振込先を法人口座にできるので、借入金と個人資金との混同を避けることもできます。
金融機関から融資を受けたいと考えているなら、法人口座は開設しておくべきでしょう。
法人口座を開設すれば、法人名義のクレジットカードを作成できます。
個人名義のクレジットカードを使う場合は経費の立て替えというかたちになりますが、法人名義のクレジットカードがあればわざわざ経費の立て替えをする必要がありません。
経費の立て替えがなくなることでムダな手間が減って、会計処理もやりやすくなります。
事業でクレジットカードを使う機会がありそうなら、法人口座を開設しておくと非常に便利です。

法人口座を開設する場合、基本的には以下のような金融機関から選ぶことになります。
それぞれに特徴があり、メリット・デメリットも違うので、一概にどこが良いとは言えません。
では、「どのように金融機関を選べば良いのか?」について、1つずつ解説していきましょう。
都市銀行(メガバンク)には、知名度があって信用度が高いといった特徴があります。
ちなみに都市銀行として数えられるのは、「三菱UFJ銀行」、「みずほ銀行」、「三井住友銀行」、「りそな銀行」といった、1度は名前を聞いたことがあるような大手銀行ばかりです。
これら都市銀行で法人口座を開設する場合、以下のようなメリット・デメリットがあります。
〇メリット
〇デメリット
都市銀行で法人口座を持つメリットは大きいですが、そもそも設立したばかりの法人だと相手にしてもらえないケースも多いです。
そのため、あるていど大きな規模であったり実績があったりする法人に向いていて、逆に小規模で法人化する場合には向いていないと言えるでしょう。
ゆうちょ銀行は、日本郵政グループの銀行です。
郵政民営化に伴って2007年10月にできたばかりなので歴史は深くありませんが、郵政グループということで知名度や信用度は比較的高いと言えるでしょう。
ゆうちょ銀行で法人口座を開設する場合、以下のようなメリット・デメリットがあります。
〇メリット
〇デメリット
ゆうちょ銀行はほかの銀行に比べると振込手数料を抑えられるため、個人顧客への振り込みが多い事業に向いています。
一方で預け入れできる金額の限度額が低いので、高額取引がある場合は避けた方が良いです。
ネット銀行とは、対面の窓口を持たずにインターネット上で営業をしている銀行のことです。
たとえば「楽天銀行」、「住信SBIネット銀行」、「GMOあおぞらネット銀行」、「PayPay銀行」などがあります。
ネット銀行で法人口座を開設するメリット・デメリットは以下のとおりです。
〇メリット
〇デメリット
ネット銀行は使い勝手が良い反面、社会的信用という面ではどうしても都市銀行などに劣ってしまいます。
そのため社会的信用よりも使い勝手を優先すると考えて、IT系のベンチャー企業やオンラインでの取引が多い事業の場合は、ネット銀行が向いていると言えるでしょう。
また2つ目のサブ法人口座を開設する場合も、手数料が安く利便性の高いネット銀行はおすすめです。
地方銀行は、地域密着で営業をしている銀行です。
地方銀行には以下のようなメリット・デメリットがあります。
〇メリット
〇デメリット
地方銀行での法人口座開設は、特定地域内での取引が多い、地域に根差した事業の場合に向いています。
地方銀行は地域のお金の流れにも精通しており、担当と懇意にすることで有益な情報をもらえるケースも多いです。
一方、地域関係なく事業をしている場合は他地域での知名度がネックとなるため、法人口座としてはあまり向いていません。
信用金庫は、特定の地域の中小商工業者・勤労者のための金融機関です。
地方銀行と同様、地域密着型ですね。
信用金庫のメリット・デメリットは以下のとおりです。
〇メリット
〇デメリット
法人口座の開設について、信用金庫は地方銀行と同様で、地域に密着した事業をする場合におすすめです。
ただ、従業員数や資本金の条件を超えてしまうと脱退しなければいけないという大きなデメリットがあります。
そのため将来的に事業を大きくしていきたいと考えているなら、信用金庫での法人口座開設は少し考えた方が良いでしょう。

法人口座を開設する手順は以下のとおりです。
順番に解説していきます。
まずはどの金融機関に法人口座を開設したいか選定しましょう。
「法人口座を開設する金融機関の選び方」で解説したように、各金融機関によってそれぞれ特徴は異なります。
そのため法人口座を開設するには、自社の事業に合っていて、かつ審査に通過できそうな金融機関を選定することが重要です。
金融機関を選定したら、申し込みに必要な書類を揃えましょう。
法人口座を開設するためには、主に以下のような書類が必要になります。
とくに「事業内容を確認できるもの」は審査の結果を大きく左右するものなので、第三者から見てもわかりやすいものを選びましょう。
まや、金融機関によってこれら以外の書類が必要となる場合は、そちらも用意してください。
必要書類が揃えられたら、金融機関に法人口座開設の申し込みを行います。
審査として代表者へのヒアリングもあるので、事前に事業のことを明確に説明できるように準備しておいてください。
ここで曖昧な受け答えをしてしまうと審査落ちの原因になってしまいます。
審査には2週間~1ヵ月ほどかかるので、結果を待ちましょう。
無事審査に通過できたら、法人口座を開設できます。
法人口座があれば法人名義のクレジットカードもつくれるようになるので、必要であればそちらの作成も申し込んでください。

法人口座を開設するためには審査を受ける必要がありますが、審査はやや厳しいです。
実際、その審査で落とされてしまう法人も少なくありません。
ちなみに審査が厳しい理由は、マネーロンダリングなどの口座の不正利用を防止するためです。
また、金融機関によって審査の難易度は大きく変わってきます。
しかも審査落ちした場合でも基本的にその理由を教えてもらえないので、審査対策も立てづらいのが実情です。
そこでここからは、「法人口座開設の審査基準」と「審査に通過する方法」について、税理士目線で解説していきましょう。
法人口座を開設するさいは、以下の審査基準をチェックしてください。
法人口座開設の審査で落ちてしまう場合は、これらが原因になっているケースが多いです。
それでは1つずつ解説していきます。
法人口座開設の審査では、事業内容を明確にわかりやすく伝えることが重要です。
ここが不明瞭だと口座の不正利用を疑われ、審査に落ちてしまう可能性が上がります。
事業内容を伝えるための書類は、第三者が見てもわかりやすいようにしておきましょう。
事業内容とともに、何のために法人口座を開設したいのか、という点も明確に説明できるようにしておきましょう。
たとえば「〇〇の取引で使う」とか、「〇〇だから法人名義のクレジットカードを使いたい」とかですね。
理由が明確でない場合も、不正利用を疑われる可能性があります。
今は資本金1円から会社の設立ができますが、資本金が少なすぎると法人口座開設の審査に落ちる原因となってしまいます。
理由は、ペーパーカンパニーではないかと疑われるからです。
事業内容によっても変わってきますが、最低でも100万円程度の資本金にしておくと審査に通過しやすくなります。
法人口座開設の審査では会社とともに、代表者についてもチェックが入ります。
たとえば代表者が「反社会勢力と関りがある」、「債務整理をした経歴がある」、「犯罪歴がある」などの場合は、審査で落とされる可能性が高いです。
提出した書類に不備があった場合も、当然審査に落とされてしまいます。
必要な箇所に記載がなかったり、住所を間違えて記載していたりすると審査に落とされる可能性が高いので、提出前によくチェックしておきましょう。
本店所在地がバーチャルオフィスの場合も、法人口座開設の審査で落とされる要因になります。
バーチャルオフィス自体に問題があるわけではないのですが、実態が掴みづらく、ペーパーカンパニーを疑われてしまうからです。
必ずしも審査で落とされるわけではありませんが、審査上マイナスになるということは認識しておきましょう。
そもそも身の丈にあっていない金融機関を選定していると、法人口座開設の審査が通らない可能性が上がってしまいます。
たとえば実績がない状態で都市銀行(メガバンク)に申し込んだり、本店所在地から遠い地域の地方銀行に審査を出したりしていると、会社や代表者に問題がなくても審査で落とされてしまう可能性が高いです。
法人口座を開設するなら、どの金融機関を選ぶかも非常に重要な要素の1つです。
法人口座開設の審査を通過したいなら、専門家への相談がおすすめです。
専門家に相談すれば「どの金融機関を選定すれば良いのか」、「不安要素はないか」、「不安要素をどのように解決すれば良いか」「提出書類に不備はないか」などを教えてもらえます。
とくに法人化にあたって税理士と契約するケースが多いと思うので、まずは契約している税理士に相談してみると良いでしょう。
ちなみに私たちことのね税理士法人も、法人口座開設の実績は多数あります。
というのも「法人口座が開設できない」というご相談が本当に多いんです。
もちろん自分で法人口座を開設することもできますが、審査に不安があったり手続きに手間がかかると感じていたりするなら、ぜひ1度私たちことのね税理士法人にご相談ください。
法人口座開設だけのご相談でも、初回相談は無料とさせていただいているので、ぜひ下記からご連絡ください。
今回は、法人口座の開設についてお話ししてきました。
まず言えることは、法人口座開設のための審査は厳しいです。
実際、私たちのもとにも「法人口座が開設できない」という相談は非常に多く来ます。
そのため法人口座が必要なら、審査落ちの可能性も考えて早めに動き出してください。
また法人口座の開設でつまずいているなら、専門家への相談がおすすめです。
もちろん私たちことのね税理士法人でも初回相談は無料で法人口座開設のご相談を受け付けているので、ぜひ気軽にご連絡いただければと思います。